2017/6/8
ネットでは新型アルテグラの画像等がちょこちょこ出ていたのでそろそろ発表も間近だと思っていたんですが、6/8に正式にシマノから新型アルテグラの発表がされました。
デュラエースが9100系なった際に頭にロードモデルを示すRが付くようになっていたのでアルテグラも頭にRを付けるのは予想していたんですが、R6900になるのかR8000のどちらかになるのかなって思っていたらMTBのセカンドグレードに倣ってR8000になりましたね。
まずはクランクからですが、9100系デュラエースのデザインを引き継いでアームが異様なまでに太いデザインに変更されているんですが、剛性をアップしつつ6800系よりも26g軽量化されています。
気になる歯数はノーマルギアの53-39T、ミッドコンパクトの52-36T、コンパクトの50-34T、シクロクロス用の46-36Tとなっています。
それにしても、これだけクランクアームが太くなってしまうと細身のフレームには合わせづらいかも知れませんね・・・。
新設計になったフロントディレーラーとリアディレーラーに合わせてSTIレバーも新設計され、ブラケット部分やレバーのデザインが変更になりました。
ブラケットカバーは9100系同様に上部にチェッカリングが施され、若干細身になって握りやすさが向上しているらしいので期待したいところです。
Di2はシンクロシフトに対応し、フロントディレーラーとリアディレーラーで適切なギアに変速することで負担の軽減を狙い、従来から指摘されていた変速スイッチのクリック感を改良してグローブをしたままでも明瞭なシフティングが出来るだけでなく、フードトップにシークレットスイッチを備え、ブラケットを握ったままでも変速が可能になっています。
アルテグラとして初の油圧ブレーキ仕様のSTIレバーも同時に発表になっていてシマノのディスクブレーキに対する本気度が伺えます。
シマノはMTBで油圧ブレーキを開発しているだけにカンパニョーロよりもノウハウの蓄積が多いだけに期待が持てそうなんですが、落車したときの事を考えるとディスクブレーキは怖いんですよね・・・。
8000系アルテグラのフロントディレーラーも9100系と同様に新設計となり、6800系ではワイヤールーティングが2通りあったのが1通りに戻り、ケーブルテンションの調整機能をフロントディレーラーに搭載することによってワイヤーの途中に噛ませるアジャスターが不要になっています。
重量は直付け式が92gと6800系に比べて若干重くなっているんですが、最近はフレームにアジャスターを付けないフレームが増えてきているだけに軽量化になっているとも取れますね。
8000系アルテグラのリアディレイラーも9100系と同様に新設計となり、MTBのリアディレーラー同様のシャドーデザインを採用することでパンタグラフ部分の張り出しを抑えることで落車時におけるリアディレーラーやリアエンドの破損する可能性が低減しつつ、エアロダイナミクスに優れた設計となっています。
また、ガイドプーリーとカセットスプロケットの間隔が一定となるような変速動作によって安定感のあるシフティングを実現しています。
ショートケージは11-25Tから11-30Tに対応し、ロングケージは11-28Tから11-34Tまで対応するためギアの選択肢が広がったことも大きな特徴です。
9100系で採用された左右のピボットをスタビライザーによって連結することでキャリパーのたわみを抑制し、左右のアームの距離を縮めることでよりダイレクトなブレーキフィーリングを実現しています。
従来の6800アルテグラよりコンパクトなデザインになっているんですが、近年の流行になっているワイドタイヤにもしっかりと対応して28cのタイヤが装着可能なクリアランスを確保しています。
8000アルテグラから正式に油圧キャリパーブレーキが登場し、フラットマウントに対応するコンパクトなデザインながら、ディスクブレーキらしい高い制動力とリムブレーキのようなコントローラブルなフィーリングを実現しています。
ディスクブレーキの登場に合わせてブレーキローターも登場し、MTBのブレーキローターと異なりローター内周に大きなフィンを設けることでブレーキゾーンで発生した熱を効果的に発散させ、長距離のダウンヒルでも安定した制動力を実現しています。
カセットスプロケットは11-25T、11-28T、11-30T、11-32T、12-25T、14-28T、11-34Tという7種類の歯数構成でより幅広く遣えるようになっただけでなく、シクロクロスやグラベルライドといった多様化するライディングスタイルに対応するラインナップになっています。
※11-34Tのみモデル名がCS-HG800-11となっているのでグループ外の扱いになるようです。
個人的にデュラエースだけに存在する12-28Tが追加されなかったのが残念ですね・・・。
8000系アルテグラの登場にあわせてディスクブレーキ対応のハブも発表されました。
フロントハブはMTBのディスクブレーキ仕様のハブと同様にセンターロック方式が採用されていて、12mmのスルーアクスルに対応しています。
写真を見た限りでは28H仕様になっているだけにリムブレーキ仕様のハブが出ないのが悔やまれます・・・。
フリーハブもフロントハブと同様にセンターロック方式が採用されて12mmのスルーアクスルに対応し、写真を見た限りでは28H仕様になっていますね。
ディスクブレーキ仕様のハブでは28H使用が発表されているのに、9100系デュラエースでリムブレーキ仕様のハブが見送られたように8000系アルテグラでもリムブレーキ用のハブが登場しないのは時代の流れかもしれませんね・・・。
アルテグラグレードの完組ホイールはコストパフォーマンスに優れていたことで定評と人気があったんですが、8000系アルテグラの登場にあわせて完組ホイールもフルモデルチェンジされました。
従来のWH-6800はホイールにアルテグラのロゴが入っていて所有欲を満たすものになっていたんですが、後継となるホイールはWH-RS500と変更になってアルテグラのロゴは入らないみたいです。
従来のWH-6800同様チューブレスタイヤに対応しているため、将来的にタイヤをチューブレスに変更できる拡張性を持っています。
アルテグラの上位ホイールだったWH-RS81もモデルチェンジされ、後継となるホイールはWH‐RS700‐C30‐TLとなります。
従来のWH-RS81-C24やC35と同様にアルミ地の上にカーボンラミネートを施したリムを採用し、フロント24mm、リア28mmのリムハイトで、後輪は2:1方式のオプトバルテクノロジーを導入して高い反応性を持つホイールに仕上がっています。
ディスクブレーキ仕様ホイールも発表され、こちらの型番はWH-RS770‐C30-TLとなります。
WH‐RS700‐C30‐TLの特徴はそのままにブレーキゾーンを廃止してセンターロック方式のディスクブレーキ専用のハブが搭載され、12mmスルーアクスルが採用されています。
ここ最近のシマノのコンポは10速から11速に変更されたこともあって互換性が確保されていなかったんですが、8000系アルテグラは6800系アルテグラでは互換性が確保されているので少しずつパーツを交換していくことが出来そうです。
アルテグラはセカンドグレードで比較的購入しやすいモデルということもあって価格が気になると思うので以下の表にまとめておきました。
名称 | 型番 | 価格 |
---|---|---|
クランク | FC-R8000(53-39T、52-36T、50-34T) | \25,955 |
クランク | FC-R8000(46-36T) | \25,390 |
STIレバー | ST-R8000(機械式変速/リムブレーキ、前後セット) | \32,989 |
フロントディレーラー | FD-R8000(34.9mmバンド) | \5,353 |
フロントディレーラー | FD-R8000(31.8/28.6mmバンド) | \5,407 |
フロントディレーラー | FD-R8000(直付け式) | \4,902 |
リアディレーラー | RD-R8000(ショートケージ) | \8,617 |
リアディレーラー | RD-R8000(ロングケージ) | \9,181 |
リムブレーキ用キャリパー | BR-R8000(前後セット) | \13,814 |
リムブレーキ用キャリパー | BR-R8010(ダイレクトマウント、フロント) | \7,884 |
リムブレーキ用キャリパー | BR-R8010(ダイレクトマウント/BB下取付、リア) | \6,912 |
リムブレーキ用キャリパー | BR-R8010(ダイレクトマウント/シートステー取付、リア) | \9,105 |
カセットスプロケット | CS-R8000(11-25T) | \7,697 |
カセットスプロケット | CS-R8000(11-28T) | \7,697 |
カセットスプロケット | CS-R8000(11-30T) | \8,291 |
カセットスプロケット | CS-R8000(11-32T) | \8,291 |
カセットスプロケット | CS-R8000(12-25T) | \7,697 |
カセットスプロケット | CS-R8000(14-28T) | \8,291 |
カセットスプロケット | CS-HG800(11-34T) | \8,696 |
ボトムブラケット | SM-BBR60(スレッドタイプ、BSA・ITA) | \1,999 |
ボトムブラケット | SM-BB7241(ブレスフィットタイプ:86.5mm) | \2,845 |
チェーン | CN-HG701(116リンク) | \3,372 |
チェーン | CN-HG701(115リンク・クイックリンク) | \3,372 |
ペダル | PD-R8000(ノーマル) | \14,557 |
ペダル | PD-R8000(+4mm) | \14,792 |
上記は単品の価格ですがペダル込みの9点セット(カセットスプロケットは11-28T)は99,345円(税抜き)で出荷されます。
気になる発売出荷時期は機械式/リムブレーキ仕様が2016年6月末、その他電動式とディスクブレーキタイプに関しては11月発売予定になっています。
自分にとってデュラエースはプロが使う機材という考えなので使う気はなく、アルテグラで組んでおけば所有欲を満足できるんですが、今使っている6800アルテグラはブラケットが太くて握りづらいと感じているだけに、8000アルテグラのブラケットがどこまで握りやすくなっているのかかなり気になっています。
8000系アルテグラのブラケットを握って手に合うようなら前向きに交換を検討することになるでしょう・・・。