2014/5/12
ホイールが組みあがって縦横の振れが取り終ったらなじみ出しをおこなうんですが、なじみ出しという言葉だけを聞くと何か複雑なことをするのかと思うかもしれませんが、道具は何も必要ないのでやり方はいたって簡単です。
なじみ出しのやり方は床にホイールを置いて図のようにリムからスポークが出ている位置に手のひらで全体重をかけてグイグイグイと押すだけです。
一箇所が終わったら回転させて次のスポークが出ている位置を押すという感じで全ての位置で体重をかけ、片面が終わったら裏返して同じように全ての箇所で作業を行います。
リムに全体重をかける度にピキピキと音が鳴ることがありますが、これは馴染みが出ている証拠で何度かなじみ出しをやると音が出なくなります。
なじみ出しのやり方も人それぞれで中にはホイールに乗っかってなじみ出しを行うなんていう荒業も聞いたことがあるんですが、自分は体重があるだけにこういった荒業は怖くてできませんね・・・(^^;)
リムに手のひらを当てて体重をかけるだけなので特にやり方に注意すべき点はないんですが、ホイールを床に直接置いて作業すると床にハブ軸の跡が付いてしまいます。
写真はホイールを板の上においてなじみ出しをしたときに付いてしまったものなんですが、左の浅いほうは2〜3箇所なじみ出しをしたときのものです。
左の深いほうは片面の馴染み出しをし終わったらこうっていました。
こういったことから床に直接おいて作業をすれば確実に床が傷ついてしまうため、なじみ出し作業をするときは厚めの雑誌等の上に置いて床や畳を傷つくのを止しておくことをお奨めします。
今回使っているリムのキンリンXR240は以前も組んだことがあるんですが、そのときは乗り心地を重視して1.8mmのプレンスポークで組んだため、何度なじみ出しをしても横振れが出てしまって難儀しただけに今回もそれなりに覚悟して馴染み出しを行いました。
ただ、今回はスポークをフリー側2.0mmのプレーン、反フリー側2.0mm-1.8mm-2.0mmのバテッドで組んだせいなのか、以前組んだときと同じスポークテンションが120kgf程度だったのになじみ出しを行ってもピキピキ音は出るのにほとんど横振れが出ないんですよね。
最初は体重のかけ方が悪いのかと思ってグイグイとかなり押し込んだんですが、やはりほとんど横振れが出ないのでスポークの太さによる違いなのかもしれませんね。
なじみ出しというだけあって負荷をかけてスポークとニップルを事前に馴染ませておくわけですが、なじみ出しをすると少なからず横振れが必ず出ます。
このときに横振れが出ているからといってホイール台に乗せて修正をしても翌日には若干振れが出ていることがあるため、馴染みだし作業をして振れが出てもホイールを落ち着かせるために一晩時間を置いてから振れ取りをします。
振れ取りをしたら当然のごとくなじみ出しを行って、翌日に振れ取りという感じでこれを三回繰り返して完成にしています。
ホイールの組み立てに関する文章がうまくまとまらなくて途中から嫌気が出てしまい、嫌気がさして記載した記事を訪問していただいている方々に読んでいいただくのを申し訳なく思っていました。
当初は前輪の記事も一回だけ記載する予定だったんですが、今回でホイールの組み立てに関する記事は終了にして次回以降に気分を改めて感想とかを記載するようにします。
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