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インドア大好き人間が自転車に乗り始めて嵌り、今ではどこに行くにもロードバイク
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2014/8/19

半田で結線をする前に鋼線の巻き方を考えてみる

タイラップ結線を行った結果として結線をしたホイールの方が自分の好みだと分かったんですが、タイラップだと走行中に伸びたり切れる欠点があることも判明したため半田結線に切り替えることにしたんですが、半田結線をネットで検索してみると不自然な説明をしているサイトやブログしかヒットしないんですよね・・・。

鋼線の巻き方って自転車業界の秘密なの?

検索してみると分かると思うんですが、結線を行ったことを記載している自転車店のサイトやブログでは鋼線を半田で固定し終わった後か半田付けをする前の写真が使われていて、鋼線の巻き方に関することは一切書かれていません。

また、鋼線を巻いている作業途中の写真があったとしてもピンボケや手ブレをしている写真を意図的に使うという具合で鋼線の巻き方に関してはまともな写真や説明が見つからないんですよね・・・。

よく結線のことについて書かれている自転車工房のむらぼのブログでも鋼線の巻き方はメシノタネコードとして明確に説明を避けているぐらいで、自転車業界では結線における鋼線の巻き方は秘密というのが暗黙のルールになっているみたいなんですよね。

単純に鋼線を巻くのは違うだろうな

海外では結線のことをソルダリング(soldering)といって半田付けを意味する言葉を使うんですが、それなら日本でもソルダリングを訳した言葉を使えばいいのにわざわざ結線という言葉に置き換えて使っているだけに単純に鋼線を巻いて半田付けを行っているわけじゃないんだろうなと安易に予想が出来ます。

まず、半田結線はスポークの交差している部分(以後交点と記載します)に鋼線を巻きつけて半田で固定する、という作業をしていることは分かっています。

単純にスポークの交点に鋼線を巻くぐらいなら意図的に隠す必要がないし、そもそも巻いているだけなら結線という単語を使うこと自体おかしいため、鋼線を単純に巻くだけでなくどこかで結んでいるはずなので、この結び方と巻き方を自転車業界では秘密にしておきたいんでしょうね・・・。

半田で結線をする前に鋼線の巻き方を考えてみるそこで作業を始める前に鋼線の巻き方を考えてみたんですが、上記のように単純にスポークの交点に鋼線を巻いて半田で固定するのがどうしてダメかというと、人間が乗車したり走行している最中のスポークは図のように湾曲しているはずなので交点に鋼線を巻いて半田で固定しただけでは巻いた部分に過剰な負荷がかかり、半田で固定していたとしても鋼線がほどけやすくなるはずです。

実際に上記の方法で結線を行って検証をしたわけではないので想像の範囲でしかありませんが、タイラップ結線では交点にタイラップが切れる手前ぐらいまでギチギチに締め上げても1000kmも乗るとタイラップが伸びてゆるゆるの状態になっていたという経験をしているため、鋼線を単純に巻いて半田で固定したぐらいでは似たような結果になるだろうと思っています。

半田で結線をする前に鋼線の巻き方を考えてみるタイラップ結線をする際にタイラップを締め上げていくとスポークの交点がずれてしまい、交点がずれないように縦方向に補強してあれば締め上げるのがもっと簡単だろうと思って作業をしていたため、試しに割り箸をスポークに見立てて紐で固定してみました。

写真はないんですが単純に割り箸に紐を横に巻いて固定するより紐を縦に巻いて補強をしてから横に巻いたほうが固定力が高まることが分かったため、同じように鋼線でも最初に縦に巻いて補強してから横に巻くという方法で試してみようと思います。


半田結線をするための鋼線の巻き方

半田で結線をする前に鋼線の巻き方を考えてみる実際使う鋼線の長さはかなり短いんですが、短すぎると作業がしづらいので鋼線を20cm〜30cm程度に切って作業することをお奨めします。

切った鋼線をスポークの交点に対して縦方向に鋼線をハブ側に通して、鋼線の長さを上下同じぐらいの長さにしておきます。

※一色だと以後の作業説明が分かりづらいため鋼線の色を変えています。


半田で結線をするハブ側のスポークの交点で鋼線がたるまないようにプライヤー等を使ってきつく交差させてから一回転半よじります。

作業中に鋼線をよじるという作業は鋼線でいうところの結ぶになるので結線という言葉が生まれたんじゃないかと思ってしまいました(^^;)


半田で結線をする前に鋼線の巻き方を考えてみる図のように中心から鋼線がたるまないようにきれいに巻きます。

鋼線を巻く量で剛性が変わるというのをどこかで見た記憶があるんですが、鋼線を巻きすぎても重くなるだけなので今回は上下共に中心から五巻きずつにしてみました。

鋼線の巻き終わりを外側にしておくと鋼線の切断面で怪我をする恐れがあるため、ケガ防止のために面倒でも巻き終わりをハブ側にしておくことをお奨めします。


秘密にしたがるぐらいですから多くの自転車店が行っている鋼線の巻き方と異なるかもしれませんが、この方法でも単純に鋼線を巻くよりも結束力が強いのは確かです。

ちなみにこの鋼線の巻き方に半田で固定して3000km以上乗っていますが、半田が剥離したり鋼線が切れるといった問題は現状では発生していません。 更に乗り続けて致命的な問題が発生するようなら改めて巻き方等を考えてみようと思います。

予想以上に記事が長くなったため半田付けの方法は次回に続きます。

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