2016/10/29
2011年ごろからローラー台専用ロードバイクとして使っていたオルベアのアクアですが、フレームのサイズが小さいこともあって思っているポジションが出せなくなってきたのでフレームを買い換えるために完全に解体をしました。
通常だと解体しました、っていうとこういう感じでフレームと各パーツにばらした写真を載せると思いますが、これだと単純に各パーツをばらしただけで<完全解体>っていう言葉を使うにはちょっと甘いですよね。
完全解体というからにはここまでやります!
単にばらした状態のフレームでは不燃ごみではなく粗大ゴミとして処することになって無駄なお金がかかるので、自治体の規定どおりの大きさに切って指定のゴミ袋に入るようにしてみたんですが、以前からアルミフレームの溶接や各チューブの厚みに興味があったのでフレームを処分するときは切って確かめようって思っていたのをようやく実現できました(^^;)
フレームの状態だけみるとまだ乗れそうだから安値で売ってしまったほうがよかったんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、実走で1万kmちょっと、ローラー台を3万分程度やっていて、更にフレームの塗装が劣化しているだけに下手に売って次に乗る人が事故に遭ったりするのもイヤなので解体しました。
ちなみに当初は不燃ごみとして処分する予定だったんですが、知り合いの鉄くず屋さんに使わなくなったリムと一緒に持っていったらジュース5本と交換できたので何かにリサイクルされると思います(^^;)
カットモデルの多くはメーカー側でカットモデル用に特に手間をかけて作ったものや、製品の中で特に出来がいいものを選別して展示していることがありますが、今回みたいな例はメーカーや代理店は絶対に出さない写真です・・・。
オルベア・アクアはハイドロフォーミングを施したフレームなのでイメージ的にはカーボン製のリムみたいに上下は肉厚があって、側面は肉厚が薄いんだろうと思っていたんですがカットしてみたら肉厚にほとんど差が無かったですが、計測した数値は以下のとおりです。
・上部:2.1mm
・下部:2.8mm
・側面:2.0mm
トップチューブ同様にダウンチューブも肉厚の差は僅かでした。
・上部:2.2mm
・下部:2.0mm
・側面:1.6mm
シートチューブなんて丸パイプのままだろうと思ってノギスで肉厚を測ってみたら前後と側面で肉厚が違っていました。
・前部:2.0mm
・後部:2.0mm
・側面:1.7mm
更に意外だったのがシートチューブの上部と、BBに近い下部で見て分かるぐらい肉厚が違っていて、ハイドロフォーミングで思い描いていた通りのパイプです(^^;)
・前部:1.4mm
・後部:1.4mm
・側面:1.2mm
外から見ると入念に溶接されているように見えたんですが、カットしてみたら中まで溶接がされていない状態でした。
オルベアの社内規定がどうなっているか分かりませんが、日本で溶接の免許を取る際にこういった溶接をすると溶接不良と判断されて不合格になります。
BB周りの各チューブの溶接にも溶接不良が見受けられました。
特にダウンチューブの内側が酷く、表面だけ溶接されているだけで内側は半分以上溶接されていない恐ろしい状態になっていました・・・。
ブレーキを取り付ける部分なので興味本位でカットしてみました。
ブレーキをかける際にかなりの力がかかるだけに内部に肉抜きはしないだろうと思っていたんですが、僅かに肉抜きをされていました(^^;)
とはいえこの肉厚だから問題ないんでしょうね・・・。
※肉厚は計測し忘れました
他の箇所の写真も撮ってあるんですが、無意味に長くなりそうなのでこの辺で終わりにします。
今回はフレームを不燃ゴミに捨てる目的だけでなく、フレームの内部に興味があってカットしてみたんですが、各パイプの肉厚等が分かって面白かったけど、予想以上に内側の溶接が酷かったのでアルミフレームを好んで乗っているだけにちょっと後悔しています・・・。
それなりに体重があるだけにチューブの裏側までキッチリ溶接してあったほうが不安が無いんですが、さすがにカットして確認しなければ分からないだけに困ったものです・・・。
今回カットしてよかったと思えるのはオルベアのアルミフレームは怖くて二度と乗りたくないというのが分かったことことでしょうか・・・。
==関連記事==
総走行距離1500kmを超えて 〜オルベアアクアの感想 その2
更なる振動軽減対策をしてみる 〜オルベアアクアの感想 その6
46Tのアウターを試してみる 〜オルベアアクアの感想 その7
オルベア・アクアを完全解体しました 〜オルベアアクアの感想 その10