2011/8/21
全く同じフレームサイズのロードバイクを所有していて、同じポジションで乗るのならアウターワイヤーの長さは所有しているロードバイクを参考にカットすれば問題ありませんが、組み立てるフレームのサイズを変更してポジションやハンドル幅も変更して乗るのであればアウターワイヤーを適切な長さにカットして取り付ける必要があります。
新たにアウターワイヤーの長さを求めるにはアウターワイヤーが長いままの状態で適切な長さを決めます。
前ブレーキのアウターワイヤーの求め方ですが、前ブレーキで使用するブラケットに装着し、ハンドルにアウターワイヤーを這わせて前ブレーキまでの長さを確認します。
この状態だとブレーキをかけた時にアウターワイヤーが足りないため、パッドがリムに付くまでブレーキ本体を握ってブレーキをかけた状態の長さより1cm程度長いところに印を付けておきます。
※アウターワイヤーの表面を爪で軽く押さえるだけで跡を付けることが出来ます。
この状態でハンドルを左右に回してみてアウターワイヤーの長さに問題がないようなら印を付けた位置から更に1cm程度長い位置でアウターワイヤーをカットします。
次に後ブレーキのアウターワイヤーの長さの求め方ですが、後ブレーキのアウターワイヤーはハンドル〜フレーム用と、フレーム〜ブレーキ用を準備する必要があります。
まずはハンドル〜フレーム用のアウターワイヤーの長さの求め方ですが、前ブレーキと同様に後ろブレーキを使用するブラケットにアウターワイヤーを長いまま装着し、ハンドルにアウターワイヤーを沿わせてフレームにあるアウター受けまで長さを確認して1cm程度長いところに印を付けて、ハンドルを左右に回してアウターワイヤーの長さに問題がないようならアウターワイヤーをカットします。
フレーム〜ブレーキに使うアウターワイヤーは所有しているロードバイクを参考にして2cm程度長めにカットするのが賢明です。
※アウターワイヤーを長めに切っておくのはブレーキにアウターワイヤーを1cm程度挿入する部分の確保と、インナーワイヤーを張った際にアウターワイヤーの長さが足りなくならないための保険です。
アウターワイヤーをある程度の長さにカット出来たらアウターワイヤーの長さを適切な長さにカットするために、両方のSTIレバーの小レバーを10回以上操作してリリース状態に戻してインナーワイヤーが通せる状態にしておきます。
ブレーキレバーを握ると(ワイヤー外装式は大レバーを操作しながら握る)下の写真のようにインナーワイヤーを通す穴(赤○と青○部分)が見えるので、最初に赤○部分にブレーキインナーワイヤーを通し、次に青○部分に通します。
※ショートリーチタイプのハンドルのようにリーチが少なくてブレーキインナーワイヤーが通しづらいときは、ブレーキインナーワイヤーの先端を少しだけ曲げておくと通しやすくなります。
※ブレーキインナーワイヤーの先端は後でカットするため、取り付け時に曲がっていても特に気にする必要はありません。
ブレーキインナーワイヤーをレバーに通したら、ブレーキインナーワイヤーをアウターワイヤーに通して、アウターワイヤーをハンドルバーに沿わせてブレーキに仮組みします。
ブレーキを手で握ってみてアウターワイヤーが引っ張られたり余分なたるみがないことを確認し、ハンドルを左右に切ってみてワイヤーが余分にたるんだり引っ張られないと分ったらアウターワイヤーからブレーキインナーワイヤーを抜いてアウターワイヤーをカットします。
※アウターワイヤーをカットしたら前の項目で説明したようにアウターワイヤーの処理を行いましょう。
ポジションが確定していない場合、前ブレーキのアウターワイヤーを10mmぐらい長くしておくことでステムを長くしたときに対応できます。
※ハンドルを低くしていくと徐々にアウターワイヤーも余ってきますが、アウターワイヤーを適正な長さにカットするときはフォークコラムのカットも同時に行わないとアウターワイヤーが短すぎてハンドルが外せなくなるので注意しましょう。
※アウターワイヤーを短くしすぎると新たにアウターワイヤーを取り付けることになるだけでなく、バーテープも巻き直す必要があるので多少余裕を持ってアウターワイヤーをカットしておくことをお奨めします。
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