2009/07/12
ネジの締め方を単純に時計回しに締めれば問題ないと思っているようであるならば、以下の文章を読んで正しいネジの締め方を覚えてから自転車のメンテナンスすることをお奨めします。
自転車だけでなくネジを使用する全ての製品は正しいネジの締め方に沿って組立てられていて、精密機器や木製品のように間違えた方法でネジ止めをすると勘合がずれて組立てられないものもあるぐらいです。
ネジの締め方を簡単に説明するとこうなります。 対角線上にあるネジを徐々にトルクをかけながら順番に締めてから最後に本締めを行います。
ネジの締め方を知らない人は一カ所ずつ本締めして次の箇所のネジを締めるという作業を行いますが、これを行うとトルクが不均等にかかってうまく締められないことがあります。 特にカーボンパーツのような脆いパーツでこのような締め方をすると不均等にトルクがかかって破損する可能性があるので注意しましょう。
トルクレンチを使用する場合、ロードバイクに使うパーツの指定トルク表も参照してください。
自転車で複数のボルトを増し締めするときのボルトの本数は2本・4本・5本がほとんどなので、以下の図に示す方法を覚えておけば問題ないと思います。 ボルトを締めるときは六角レンチで軽く締まるまで180度で回して締めたら別のボルトを締め、抵抗が出てくるようになったら90度ずつ回してトルクをかけていくことで各ボルトに均等にトルクを加えることが出来ます。
2本締めの場合は各ボルトを交互に徐々に締めて最後に本締めを行います。 ※主なパーツ:ステム、ボトルケージ、サドルの固定 |
4本締めの場合は×を描くイメージで対角線上にある各ボルトを徐々に締めて最後に本締めを行います。 ステムにハンドルを固定するの場合、ニを描くイメージでボルトを締めると上側か下側にトルクが偏るので左の図のように締め付けましょう。 ※主なパーツ:ステム、MTB用クランク |
本締めの場合は各ボルトを☆を描くイメージで対角線上にある各ボルトを徐々に締めて最後に本締めを行います。 ※主なパーツ:チェーンリング |
ここに記載してあることは自転車のメンテナンスを行うにあたっての基本中の基本なんですが、ママチャリを専門に扱う自転車店やホームセンターの店員でもこういったネジの締め方を知らない店員が存在します。 もしくは 面倒くさがってやっていない場合があります。
安いママチャリがすぐに壊れるのは製品精度が悪くて壊れることもありますが、店員の質が著しく低いのも影響している場合もあります・・・。 自転車整備士をチェックする覆面検査員とかいるとおもしろそうですが・・・(^^;)
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