2009/12/15
シフトインナーワイヤーの取り付けを自分でしようと思って自転車店の店員さんにインナーのテンションについて訊ねると以下のような説明をされると思います。
自転車業界ではこういった言葉を使って語り継がれているのかもしれませんが、この説明は個人的な感覚の問題なので適正なテンションなんて分からないんですよね。
しかも、シマノやカンパニョーロの各ディレーラーの説明書にはワイヤーテンションに関する説明が一切無いため、初めて作業するときはどうしていいか困ってしまいます・・・。
シマノの取扱説明書にはケーブルアジャストボルトを完全に締めてから取り付けるように指示されていますが、ケーブルアジャストボルトを完全に締めてから取り付けるとシフトインナーワイヤーのテンション調整がうまくできないため、一回転半〜二回転ゆるめておいた方が(特にフロントの)変速調整が楽に行えます。
他にもロードバイクを持っていればワイヤーテンションを参考にするのが一番かんたんな方法ですが、最初にアジャストボルトが完全に締まった状態から1回転半ゆるめてシフトインナーワイヤーを取り付けることでワイヤーテンションに若干余裕を持たせることができるため、変速調整をするときに適正なワイヤーテンションを導き出そうというのが自分流の変速調整方法です。
ブレーキワイヤーはホイール交換時やブレーキシューが減ってリムとブレーキシューの間隔が広がってワイヤーのテンション調整を後から行うことはありますが、シフトワイヤーのテンションは初期延びさえ取ってしまえばブレーキほど調整することはないのでこういう方法になりました。
右のSTIレバーに通したリアのシフトインナーワイヤー、アウターワイヤーの順で通します(外装用STIレバーのシフトインジケーターを使用する場合はシフトインナーワイヤー、シフトインジケーター、アウターワイヤーの順で通します)。
次にフレームの右アジャストボルト、BBシェル下にあるケーブルガイドの順でワイヤーを通し、アウターワイヤーを通します。
最後にリアディレーラーにシフトインナーワイヤーを通し、ワイヤーテンションを強めにして写真のようにシフトインナーワイヤーを6Nm〜7Nmで固定します。
シフトインナーワイヤーを固定したらSTIレバーを操作してリアディレーラーが動作するか確認しましょう。
リアディレーラーのシフトインナーワイヤーを固定する際に陥りやすい間違った取り付けがあります。
間違った取り付けをしてもリアディレーラーは動作するんですが、変速不良を起こしたりシフトインナーワイヤーの固定がうまくいかない場合があります。
主な間違ったリアディレーラーのシフトインナーワイヤー固定方法を以下に紹介します。
ワイヤーの固定箇所が違う | ワイヤー固定板の向きが違う |
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なんとなくワイヤー固定板がしっかりとシフトインナーワイヤーを押さえているような感じがしますが、シフトインナーワイヤーの固定箇所が違っているためてこ比が狂うので、赤矢印の通りにしないと変速調整がうまくいきません。 ※シフトインナーワイヤーの固定箇所が違っていてもリアディレーラーの変速操作ができるので要注意です。> 拡大画像> |
なんとなくこちらの方がシフトインナーワイヤーがしっかりと固定できそうですが、ワイヤー固定板の裏にはシフトインナーワイヤーを固定するチェッカリングが入っているためワイヤー固定板をこの向きで固定するとワイヤーが緩みやすくなります。 |
取扱説明書にはシフトインナーワイヤーの正しい取り付けしか記載されていないため注意して下さいね。
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